先生の名アルバム
夜な夜な虫の鳴き声が心地よい季節です。本日ご紹介いたしますのは、平岡奏の師、松永一文先生のアルバム〜Spanish Music for Guitar~。1991年、録音はウィーンでされたそうです。33年前ですね。残念ながら現在はもう販売はされていない幻のアルバムなのですが、このたびYouTube というとてもありがたいソーシャルメディアにより、世界中の皆様に聴いていただけるようになりました(拍手)。1991年の日本といえばバブルの終末期です。まもなく弾け飛ぶ最後の泡だとも知らず、当時ハタチそこそこの私も、その泡に呑気にぷかぷかうかんでいるころでした。アングラ、サイケ、パンクなどのカウンターカルチャーに憧れ、当時クラシック音楽は私にはとても遠いものでした。世界は広いことも、そこで起きているさまざまな現象も想像したり考えたりしたことはあまりなかったように思います。先日、松永先生のこのアルバムをお聴きしたとき感じました。一体私は何をやっていたのだろう・・。胃の奥がズンとなりました。息がとまった感じです。先生の奏でる音楽には、本当の光と影がみえました。単なるファッションやムーブメントではない、本当に在る光と影。カウンターカルチャーが悪かったとは思いませんしそれは当時の私にとっては必要なものでした。が、推測ですがもし当時の私がこのアルバムに出会っていたなら、もうひとつ前進して物事をみようとしたかもしれません。勇気を持って。クラシック音楽もクラシックギターも技術的なものも含めて相変わらず私にはあまりわかりません。でもこれは直感です。このアルバムは本当に凄い・・力が入り過ぎ長くなりました笑
本アルバムに収録されています曲は、これから徐々にアップされるとか。先生、楽しみにお待ちしております。
こうのさちこ
2024年10月1日